【泉人修行の旅】泡が語る、春待ちのぬる湯。人吉・華まき温泉のやさしい時間

九州八十八湯めぐり

タケルです。

今日は南を攻めると決めた。

何年か前に訪ねたときは、点検中で入れなかったあの場所――華まき温泉。

ようやく出会えたこの日、湯は静かに、でも確かに“おかえり”と言ってくれた気がした。

観光地の華やかさはない。でも、この素朴さこそが温泉の原点。

データ

名称華まき温泉
所在地人吉市下原田町嵯峨里1518
泉質炭酸水素塩泉(ナトリウム系・炭酸泉)
泉温約37〜39℃(ぬる湯・季節で変化)
料金大人400円
設備内湯(1槽・源泉掛け流し)
特徴炭酸泡がまとわりつく、やわらかな湯。自然体のローカル浴場。

人吉インターを降りて、西へ向かうこと10数分。

市街地を越え田園風景が続く中、ポツリと現れる 華まき温泉 の文字。

隠れ家的温泉地。

駐車場は広く、停めやすい。

温泉

浴槽は一つ。潔いほどにシンプル。

湯口からゆるやかに注がれる源泉は、炭酸を含んで小さく泡立つ。

身体を沈めると、すぐに無数の気泡が肌にまとわりつく。

時間を忘れるとは、きっとこういうことだ。

温度はややぬるめ。けれどその“ぬるさ”が、今の季節にはちょうどいい。

体の芯がじんわりと温まっていく。

地元の方々が穏やかに談笑しながら入っている。

その光景を見て、ふと「ここで暮らす人の時間」に触れた気がした。

窓の外にはまだ冬の名残が見える。

でも、湯の表面に反射する光は確かに春を告げていた。

桜の季節になったら、外の景色もこの湯も、きっともっと柔らかく見えるんだろうな。

人吉名物・宮まんじゅう

湯上がりに立ち寄ったのは宮まんじゅう

もちもちの皮と優しい甘さが絶妙で、気づけばペロリ。

期間限定品もあるそうで。

正直、これを食べに人吉へ来るのも「全然アリ」だと思えるほどの美味しさでした。

まとめ

派手さも設備の豪華さもない。

でも、湯そのものの“命”を感じることができる場所。

泡と光、そして静けさが溶け合う、ぬる湯の聖地。

春風とともに、またこの湯に包まれたい。

華まき温泉は、そんな“帰りたくなる湯”だった。

ではまた次回!

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