タケルです。
夏の太陽が真上から照りつける日。
サウナ旅の余韻を残したまま、次の目的地として向かったのは鹿児島県伊佐市にある曽木の滝。
“東洋のナイアガラ”と呼ばれるその名は何度も耳にしていたけれど、実際に目にした瞬間――そのスケールと迫力に思わず息をのんだ。
データ
| 名称 | 曽木の滝 |
| 所在地 | 鹿児島県伊佐市大口宮人628−41 |
| 泉質 | 天然水 |
| サウナ | なし |
| 水風呂 | あり |
| 料金 | 無料 |
| 特徴 | 24時間営業 |
まるで天然のミストサウナ

駐車場に車を停めた時点で、すでに遠くからゴォーッという重低音が響いている。
その音の正体を確かめるように遊歩道を歩く。
日差しの強さに汗が滲むけれど、滝へ近づくごとに空気がひんやりとしてくる。
やがて視界の先に現れたのは、幅210メートル・高さ12メートルという大きな滝の全貌。
滝の前に立つと、顔に当たる水しぶきがまるで天然のミストサウナのようで、全身が一気にクールダウンしていく。
流れ落ちる水の白さ、岩肌を打つ音、舞い上がる細かな霧。
自然が生み出すこのリズムは、サウナのロウリュのように心拍を整えてくれる。
「これはもう、自然の“ととのい空間”だな」と思った。
滝を眺めながらしばらく立ち尽くしていると、
太陽の光が水しぶきに反射して虹がかかる瞬間があった。
その光景を見たとき、何も考えずにただ「来てよかった」と心から思えた。
人工的なサウナ室とは違って、ここには時間の概念がない。
滝の音が時計の代わりに流れ、心の中のノイズをすべて洗い流してくれた。

緩やかな時の流れの中で
一通り滝を堪能したあと、周辺をゆっくり散歩してみた。
木陰の道を抜けると、小さな橋や展望台、そして川沿いに伸びる遊歩道。
蝉の声が響き、川のせせらぎが遠くで混じる。
真夏の暑さの中でも、滝から流れる風が涼しくて、歩いているだけで気持ちがいい。
お土産屋さんものぞいてみた。
地元の野菜や甘味、滝の写真を使ったポストカードが並び、観光客や家族連れの笑い声が響く。
ソフトクリームを食べながら、もう一度滝の方向を振り返る。
どこか懐かしい、夏休みの午後のような時間が流れていた。
サウナで汗をかき、心と身体をリセットするのも好きだけれど、
こうして自然の中でととのうのは、また別の種類の心地よさがある。
熱でも冷でもなく、ただ“生きてる”という感覚に素直に戻れる場所だった。

まとめ
自然の雄大さを身に沁みて感じた。
深く息を吸い込むと、身体の奥までクリアになるような気がした。
人の手を離れた、ととのい。
それはサウナ旅の延長線上にある、もう一つのととのいの形かもしれない。


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